公務員から民間企業に転職して困ったこと

元公務員

今回は、公務員から民間企業に転職して困ったことを書いていきたいと思います。
私の経験なので、国家公務員から商社へ転職したときの体験が基になっていますが、ある程度は公務員から民間企業へ転職される方には共通する部分があるのではないかと思います。

前回記事で公務員と民間企業は大差ない、と書いたばかりなので、その後に”困ったこと”と来ると混乱させてしまっているかもしれないですね。この点は、遠近差とご理解ください。大きくマクロで見れば大差ないのですが、近づいてミクロで見れば、それは別の組織に移るわけなので勿論色々ありますよ、ということです。

さて、本題に入りますが、私の場合、困ったことは大きく以下の3点です。

困ったこと

1.社内用語・業界用語が良くわからない
2.すぐに頼れる人がいない
3.会計・税務・財務の知識が足りない

順に見ていきましょう。

1.社内用語・業界用語が良く分からない

これはもう定番ですね。ホントに良くわからない略語には苦戦します。特に社内用語の場合はググっても出てこないですからね。これはどの組織にも大なり小なりあることで、公務員も商社も結構ありまます。

新人と違って転職者の立場として辛いのは、もしかすると一般常識だったら恥ずかしいなと思って聞くことを躊躇ってしまうときがあることですね。まぁでもこれは迷っている時間が無駄なので、聞いてしまった方が良いかと思います。工夫とすれば、2週間分くらいためといて、纏めて聞く、とかですかね。

ある程度大きい組織になってくると、社内用語集みたいなものがあることもあるので、これはなるべく早い段階でゲットしておきたいです。新人とかが持っていたりします。

この問題は不可避なので、恥を捨ててさっさと順応することが得策だと思います。

2.すぐに頼れる人がいない

これもあまり説明の必要は無さそうですかね。今の時代、転職者にもメンター的な役割の人がついてくれることもあるのですが、そういった人は通常業務をやりながらの対応なので、当然めっちゃ多忙です。そこに、正直即貢献できていない自分が時間を奪うのも、、、みたいな遠慮する気持ちが出てくることは自然だと思います。

勿論マナーを守って聞くべきことは聞いていきますが、1人に頼り切ると相手次第になってしまい、自分でコントロールできる範囲が狭まりますので、頼れる人を複数人見つけることをお勧めします。同じような経験をしたであろう転職者の人や海外部署から帰任して瞬間的にちょっと暇そうな人、とかが丁度良いかと思います。

また少し脱線しますが、中途入社者にとってこの社内人脈の差は仕事を進めるうえでもちょっと厄介な問題となることがあります。今や変化の激しい時代ですので、1つの部署で対応仕切れず、複数部署で連携して対応するような仕事が増えてきている印象ですが、そのときに他部署に気軽に話せる知り合いがいるかどうかは結構大事だったりします。

この点、どうしても新参者は不利、というか精神的なハードルがありますね。悩ましいですが、甘んじて受け入れて対応していくしかありません。

3.会計・税務・財務の知識が足りない

これは上記2つとは毛色が違ってスキル面の話です。どうしても公務員として働いていると、財務・会計・税務の話に疎くなりがちです。なんせ毎年予算とっていかにきっちり消化するかのみに集中していますからね。財務省や国税庁で働いていると違うのかもしれないですが、そういう方を除くと、公務員時代はあまりこのあたり知識を求められないので、民間企業ではちょっと苦労したりします。

私の経験則で行くと、まだ財務(ファイナンス)の方は取っつきやすかったです。少し正確ではないかもしれないですが、ファイナンスの方はベースがキャッシュフローなのでイメージが湧きやすかった感じです。キャッシュは素直です

一方で会計・税務はちょっと慣れるのに時間がかかりました。特にバランスシートの動き方の感覚を掴むまでが時間かかりましたね。さらに細かい話で言うと、IFRS(国際会計基準)なのか日本会計基準なのかでも処理が違ってきますし、連結決算とか出てくると更に複雑です。このあたりの勘所を得るには一定期間が必要な気がします。

企業によって求められる知識レベルの深さは違うかと思いますが、商社はいわゆるフロントラインの事業部・営業部であっても一定のレベルが求められ、”分かりません”と開き直る訳にもいかない感じです。

さてどう対応するか?ですが、まぁ勉強するしかないですね。。。資格系であれば簿記3級で良いのですぐに受けると良いと思います。複式簿記の考え方を知るには丁度良いです。あとは、自分が担当することになった案件の決算書や事業計画作成に使われているエクセルとかをよく見ることですかね。これに尽きます。やはりある程度は自分の業務と関連していないと身が入らないですし。

因みにですが、他にも法務など、色々と他のハードスキルも必要になりますが、公務員は法律系に強いのか、法務とか契約書は大丈夫な気がします。まぁただ、基本は英文契約書になるので、英語が得意かどうかは、また別問題としてありますが。

おわりに

いかがでしたでしょうか?社内用語・人脈は全転職者共通で、会計・税務・財務スキルは公務員から転職する方特有の課題になるかと思いますが、参考になれば幸いです!

また、どうしても直面する困難への対象法については以下記事で取り上げていますので、こちらも併せて参考にして頂けますと幸甚です。

転職者が直面する困難の乗り越え方 | リトログ 元公務員商社マンのコツコツ人生

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