どうもリトです🔦
一気に暖かくなったというか、すっかり初夏の陽気ですね。朝晩はまだ少し涼しいですが、日中は半袖で過ごせる日が増えてきました。
この時期は空気も爽やかで、一年の中でもとても好きな季節です。
さて、今日は最近感じているちょっとした違和感について書いてみようと思います。
毎年就職活動中の学生や新入社員と話す機会があるのですが、そこでふと「今の学生って本当に経歴(ガクチカ)がすごいな」と思います。
アフリカでインターンした経験、国際会議への参加、NPO活動、海外大学院との共同研究……。
一昔前の就活では考えられないような内容が並びます。
すごい経歴。でも、その先にあるものは?
ただ、一緒に働き始めてみると、良い意味で「みんな普通の社会人だな」とも感じます。
「結局、仕事はゼロからのスタートだよね」という当たり前のことを実感する、という意味です。
入社前はキラキラして見えていた経歴も、現場に入ればみんな同じく初学者。
議事録の書き方に悩んだり、社内の段取りに四苦八苦したりしながら、少しずつ前に進んでいく。
でも一方で、「あのすごい経歴って、今の仕事にどう活きているのかな?」と感じることもあります。
経歴の“差”が生まれる背景にも目を向けたい
今の就活を見ていると、「経歴(ガクチカ)を作る」ことが無意識の前提になっていて、その背景には時間や資金に余裕のある家庭環境があるケースも多いと感じます。
もちろん、行動力や努力を否定したいわけではありません。
自ら動いて経験を積む若い世代は本当に素晴らしいと思っています。
でも、同じ大学生でも、そもそも「立派な経歴」を作る機会すら与えられていないこともある。
そのことを考えると、今の就活は一体何を競っているのか、少し立ち止まって考えたくなりますね。
その差が結局のところ、学生時代の資金力、つまりは親の経済力に依拠する、という状況ができているのであれば、少々寂しくなります。
面接でのエピソードとして話しやすい経験を得ることにあまりにもフォーカスされて過ぎており、外面ばかりが立派な人が増えてきているように感じられ、ちょっと心配ですね。
特に新人時代の頃は、キラキラした仕事以上に下積み的な仕事を愚直にこなすことを一定程度求められることも事実ですので、このニーズにあった人材を採用できているのだろうか、というのが違和感の正体かもしれません。。
グローバルサウスのために働きたい
最近よく聞く志望動機の一つに、「グローバルサウスの課題に取り組みたいから商社に入りたい」というものがあります。
実際にアフリカやアジアの途上国に赴き、現地の生活や課題に触れた経験を語る方もいて、その行動力や視野の広さは本当に凄いですよね。
ただ、それを聞いたときに、ふとした疑問も湧いてきます。
「なぜ、その志を持って商社を選ぶのだろう?」と。
たとえば、JICA(国際協力機構)やNPO、国連機関など、より直接的に国際協力に携われる進路もあります。
もちろん、商社にも開発途上国と関わる仕事は数多く存在しますが、目的と手段のつながりがやや曖昧に感じられることがあるのも事実です。
きっと、本人の中ではしっかりとした理由があるのだと思いますが、、「ビジネスの力で持続可能な仕組みを作る」とかそういった思いがあるなら、それはとても意義のある選択です。
ただ、営利企業であるからこそ、できないことも沢山あります。
このあたりをフェアに比較検討した結果なのか、ちょっと疑問に思う気持ちもあります。
おわりに
今の就活生を見ていると、本当にいろいろな道がある時代なんだな、と感じます。
チャンスも情報も行動範囲も広がって、社会に出る前から多様な経験を積めることは、とても素晴らしいことです。
ただ仕事の現場で実際に役立つことは、派手な経歴やストーリー以上に、愚直に地道に目の前を仕事を進めていく力だったりするので、私自身も初心を忘れず、日々地道に積み上げていきたいなと思います。