学校化する会社?~働き方改革がもたらしたもの~

商社マン

どうもリトです🔦 最近は更新が月1回くらいになってしまっていますね。

なかなか記事を書く時間を確保できておらず、若干ローキーではありますが、細々でも続けていこうと思っておりますので、気長にお付き合い頂ければと思います。

本日は、『学校化する会社?』という題目で、近年働き方改革が進み、従業員にとって総論としては働きやすい職場になった・なってきた会社が多いのではないかと思いますが、私の実体験を振り返りつつ、良かった点・今後の課題について考察したいと思います。

なんとなく御察しの通り、私自身は最近はメリット以上にデメリットが目立つようになってきたのではないかなーと感じています。

良かった点

まずは良かった点から行ってみましょう!私の感覚的には、以下2点ですかね。
(1)リモートワークなど仕事のフレキシビリティが上がった
(2)飲み会が減った(断りやすくなった)

(1)リモートワークなど仕事のフレキシビリティが上がった
これは、必ずしもオフィスに行かなくても良いという雰囲気が醸成されたということですね。

時差のある地域と早朝・深夜の会議がスケジュールされている場合、その為だけに早く会社に行ったり、遅くまで残ったりということは非効率だったので、自宅から対応できるのは健康管理上も助かります。

加えて、18-19時くらいまでオフィスで残業し、一旦帰宅、夕食・入浴等を済ませてからまた業務再開(自宅で残業)といった働き方ができるようになったことも大きいですね。

私の場合は、18-19時くらいまでオフィスで仕事しているとだいぶ頭の働きが鈍ってくるので、そこで一回中断し、リセットし集中力を取り戻したうえで夜に仕事再開できるのは効率良く感じています。

まぁそもそもは残業しなくて回るような状態を目指さないといけないので、、、『一旦中断できるから良かった』というのは目線低すぎるコメントであることは承知しております。。。

(2)飲み会が減った(断りやすくなった)
飲み会は、コロナの影響もあってか数も減りましたし、誘われたとしても断りやすくなったような気がします。

数が減った、と言う点に関しては、会そのものが減ったとことに加えて、結構夜から昼へのシフトが起きています。

これは助かりますね。正直夜の飲み会は何時に終わるか分からないことがストレスだったのですが、昼になると、当然皆さん午後の予定があるので終わりの時刻が明確です。

ダラダラと続くことが無いので、個人的にはこのランチシフトは大歓迎です。

お酒飲まない部分、金額も低く抑えられますし、個人的にはこの傾向は続いてほしいです。

断りやすくなった、に関しては、単に年数が経過分自分の年次が上がって発言権が強くなっただけの可能性もありますが、昔よりは『飲み会に誘われたら行くのが当たり前』という感じが薄まったように感じます。

課題

さてさて、課題です。色々ありますが、以下2点を挙げたいと思います。
(1) 怠けやすい環境になった
(2) 指導コストが上がった


(1)怠けやすい環境になった
これはメリットの部分と表裏一体ですが、働き方そのものについて従業員個人の裁量が増えた為、ズルしようと思えばしやすい環境になりました

分かりやすいのがリモートワーク。誰にも見られていないので、本当にその人が業務に集中して取り組んでいるかは知る由もないです。

(2)にも関連してきますが、もし仮にリモートワーク中の個々人の業務状況を監視しようと思うとかかるコストが大きすぎます。もう性善説でやるしか無いんですね。

こうなってくると大事になってくるのはアウトプットベースの評価だと思います。

日本企業は、人事評価にアウトプットベースの観点を織り込んでいるとは言いつつも、実運用では大きな差は付けずに、大してアウトプット関係なく年次等からくる相場観で評価が付く、という慣習が根強いと思います。

早急にこの辺に手を付けていかないと、真面目に働いて結果を出している人ほど不公平感を感じて辞めていく未来が待っているでしょうね。。。

(2) 指導コストが上がった
ミドルクラス以上のスタッフはこのことを身に染みて感じていると思います。

特に最近は”怒る”ことが極端にNG扱いされており、経緯がどうであれ”怒っている奴が悪い”という風潮です。

この点指導される側も良く認識しており、少しでも怒られる・不快に感じられる場面があれば内部通報とかするような時代です。

要は自分がミスしたかなど関係なく、自分の快・不快に判断基準を寄せたアクションを取る方が増えていると思います

会社にいる以上は相手もいっぱしの社会人と思いたいところですが、残念ながら人間的成熟が足りない方が増えてきていますね。

指導する側としては、”怒る”ことは現実的にリスクが大きいので、懇切丁寧に言い方に気を使いながら、改善点を指導していきます。

こうなってくると、環境はだんだんと学校に近づいているように感じます(いや、学校でも昔はわりと普通に怒られましたが)。但し、大きく違うのは、新人・若手も会社から給料を貰っている立場、ということです。

指導する側からしても、”約束を守る””就業時間はサボらず働く”などあまりにも基本的なことまで押し付けられるのは困りものです。そんなところまでケアしていたのでは、まさに指導コストが高すぎます。

ここまでやって、指導される側に改善が見られるならまだ良いですが、案外そうでも無いのが悩みどころです。

結局のところ、ある程度はハッキリ分かりやすくダメなところを伝えないと、相手の成長にも繋がらないのかなと思います。

そして忘れてはならないことは、国際競争における日本の立ち位置です。

勿論パワハラは論外ですが、”働き方改革”のお題目のもとに”ぬるまの湯”の環境を自ら作り出すと、企業の国際競争力は失われていきます

ひと昔前の経済大国であった日本であれば、それでもまだ何とかなったかもしれませんが、この先の時代はそうは行きません。

人口減少が確実な状況下、いかに国際競争力を高めていくかが重要なときに、内輪の慣れ合いでズブズブになっている場合ではないでしょう。

内輪の話で停滞している間に成長できず、外国企業に買収される日本企業が増えてきてもおかしくありません。そうすると、日本流の話は通用しなくなりすからね。

働き方改革は必要だったと思いますが、副作用の方も目立ってきたので、このあたりで一度改めて目指いしたい方向性、その為に必要なことは何か?をゼロベースで議論しなおすタイミングが来ているかと思います。

おわりに

Netflixに『会社は学校じゃねぇんだよ』というドラマがあります。

これは起業した若者達が社会の洗礼を浴びつつ、何とか成功に向けて突っ走るというストーリーです。

汚い手を使われたり、理不尽な目に合いながらもなんとか頑張っていくあり様が映し出されるのですが、現実にはこれと正反対くらいな環境構築に向かうベクトルです。

10年-20年といったスパンで見た時に個人、それから会社、社会の成長の繋がるのはどっちかなーと思ったりする今日この頃です。あ、勿論パワハラは駄目ですよ、パワハラは。

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