商社あるある議論~戦略と案件機会~

商社マン

どうもリトです🔦

今回は、商社で働いていると良く遭遇するであろう”あるある議論”を取り上げたいと思います。

副題として、”戦略と案件機会”と書いていますが、なんのことかと言うと、新規投資案件を探しているときにどのようなアプローチを取るか、というテーマです。

これには、大きく2つ流派が存在すると考えています。

新規案件開発における流派

1.戦略アプローチ派
2.案件機会アプローチ派

中身を見ていきましょう。

1.戦略アプローチ派

個別の案件機会を見る前に、どのような戦略を取るのか事前に良く練ってから動くタイプです。

対象マーケット(都市or地方、若年層orファミリー層 etc.)であったり、対象案件の要件や自社貢献余地などについて分析し、仮説をもったうえでフィールドに出ていくことを好みます。大上段の戦略がないなかで動きまわることを良しとしないとも言えます。

こうした戦略を持ったうえで活動を展開できるとカッコイイですよね。

デメリットというか注意しなければならない点は、戦略策定に時間をかけ過ぎて、いつまでもアクションに移れなくなることです。

大上段の戦略を整理することは良いことですが、マーケット環境は刻一刻と変わりますし、全てのデータをそろえたうえで分析することは不可能ですので、どこでアクションに移るか、この決めが重要です。

2.案件機会アプローチ派

こちらは、戦略アプローチ派とは対照的に、とにかくフィールドに出て足で稼ぐタイプですね。

どんなに高尚な戦略や仮説を携えたとしても、それを実現させる案件機会が無いと仕事になりません。戦略や仮説なんかなくても、良い案件機会にさえたどり着けば仕事になりますので、まずはアクションから入るアプローチです。

特に戦略も無く突っ込む訳なので、『人間力』とかそういう計測しにくいソフトスキルで戦っていく人たちです。『なんか良く分からないけど凄い』というのもとても大事な力です

注意点としては、あまり深く考えずに手当たり次第個別案件機会を見ることになる為、かなりの時間とリソースを取られます。ちゃんとした戦略を持っていれば早々に切っていた案件をいつまでもダラダラとみることで時間をロスしてしまうことがあります。

商社のなかでよくある議論

ここまで2つの流派を見てきたところで、商社内で良くある議論としては、この2つの流派はけっこうぶつかります。

まぁこれは、どちらかが正しい・間違っている、という二元論ではないので、濃淡の問題なのですが、会社の幹部や自分の上司がどちらの流派に重きを置くかは地味に日々の仕事に影響してきます。

但し、商社は、常にマジョリティ投資ばかりやっている訳ではないので、特に戦略アプローチの場合はこの点は要留意かと思います。

自分たちはマジョリティではない=パートナーが主導権を持つという状況ですが、そうすると自ずとパートナーの戦略にフォローすることを求められますので、マイノリティ側がいくら立派な戦略を描いていても、その通りに動けるとは限りません。

『パートナー戦略』みたいに言われることもありますが、これは『戦略』と呼べるものなのかイマイチ良く分かりませんが、こういうワーディングを持ち出しながら議論するようになってくると、だいぶこなれた雰囲気が出てきます 笑

おわりに

いかがでしたでしょうか?ちなみですが、私のスタンスは、案件機会アプローチ7割、戦略アプローチ3割くらいの塩梅が丁度良いのではないかと思っています。

商社は、特定の業界に頭抜けて精通している訳でもない一民間企業であることを考えると、やはり機会の巡り合わせを大事にしつつ、たまに振り返りを兼ねて現在地と今後の方向性を確認しておく、くらいのやり方で良いのかなというのが正直な感想です。

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